ヨーロッパ紀行 - 英国(イギリス)デボンシャーへの旅 2007

イギリス・南西部のデボン州への旅行記をお届けします。
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 英国・クリームティーを楽しむ旅 2007夏

今日はバスと電車を駆使してダートムーアの荒野(?)を回ります。

 Day 2

今日は日曜日。公共機関を使って、デボンを回ろう!という人にとっては重要な日なんです。何故か?というと。 日曜日にはSunday Roverといって、デボンの多くの地域をカバーするバスと(一部の)電車が£6で乗り放題になるのです。 しかも、平日&土曜日には走らない地域も日曜日には走ってくれるのです。なんだか面白いシステム。 普通は日曜日 こそバスは走らないのにね…。

そんな訳で、時刻表をあらかじめ調べて一日を有効に使うっきゃありません! ところが!!私の調べた時刻表はどうやら完璧ではなかったのか? はたまた私が見方を間違えたのか?…最初の一歩で大間違いをしてしまうことになるのでした…とほほ。

朝は早めに朝食を用意してもらい、イングリッシュブレックファストではなくスクランブルエッグ&トーストだけにしてもらって 慌しく駅に出かけました。プリマスからニュートン・アボットという駅まで向かい、そこからバスに乗って一路ダートムーアへ! という予定なのであります。



電車は完璧。時間通りにニュートン・アボットに着いて、バス停があるはずのところへ向いました。 と・こ・ろ・が〜!!バス停はあったのですが、私の乗るはずのバス番号がないのです。 バスの到着時間まで10分くらいしかなかったので、すごく焦って調べたのですが、やはりその番号が見つかりません。街の中心にはバスディーポ があり、そこまでいけばバスはあるのかもしれない!と思ったけれど、街の中心まで10分で歩けるはずはない…と最初から 確信し、焦ってしまったのです。

結局バスには出会えず…。予定時間を過ぎてしまいました。これに乗り遅れると2時間も次のバスがないので、 かなり焦りました。しかし…もう過ぎてしまったもの、仕方がありません…とりあえずバスディーポに向おう、と中心地に向かいました。 バスディーポはすぐに見つかりましたが、やはり私の乗るはずのバスは止まっていませんでした。しかし、別の番号のバスが止まっていました。しかも、その 番号は、何度も調べた時刻表には載っていなかった番号なのです。

とりあえず、バスに乗り込んで、このバスがどこへいくのかを尋ねました。バスのドライバーは、堂々とした女性ドライバーでドライバーというより むしろ婦長さんか何かが似合うんじゃ?みたいな人でした。残念ながら私が行きたい場所にはいかないようでしたが、 「大丈夫!これに乗っていけば、そこに行くバスにつなぎがある適当な場所で降ろしてあげるわよ!」と、太っ腹な ことをいい、「とりあえず乗りなさい!乗りなさい!」と言うのです。

ここにいても仕方ないので、それじゃあ、と乗せてもらうことになりました。 バスには「Sunday Rover Bus」の時刻表パンフレットがあったので、それをもらって降ろしてもらう場所を確認することにしたのです。

驚いたことに「とりあえず乗りなさい、乗りなさい」といわれたのは私たちだけでなく、他の乗客数人もそうでした。女性ドライバーは 「あなたたちはここで降りるの、いいわね。」「あなたはここ。後で近くになったら止めてあげるから。」と、 バス内を回っていろんな人に伝えていました。なんか…すごい状態?!これって公共バスなのにドライバーさんがここまで仕切っちゃうんですか?!

そんな訳で、仕切り屋女ドライバーの運転するバスは、ぶるるーんとニュートンアボットを出て、一路ダートムーア方面へ。 途中、なんだここは?みたいな何もないところで、「ここが一番近く。あそこまでいって右に行きなさい」などと説明を受けた赤ちゃん連れの 家族が降り、次の小さな町で私たちが降ろされることになりました。



降ろされた場所はアッシュバートン(Ashburton)といい、 一応ダートムーア国立公園の際みたいなところに位置する街です。私はダートムーアの情報をかなり集めていたので、ああ、アッシュバートンね、と 思っただけで済みましたが、何も知らない人だったら、「ここは一体どこなんだぁ〜」となってしまったことでしょう…。実は、ここに泊まろうか、 とも考えていたので、実際にこの街に行くことができて良かったです。


アッシュバートンの町並み


次のバスは結局1時間後くらいまで来なかったので、このアッシュバートンをぶらぶらと歩くことになりました。日曜日でお店は閉まっており、 窓の外から覗くだけ。アンティークのお店やステキな小物を扱うお店なんかがあったので、OPENしていないのは残念、、、でしたが 仕方ありません。


英国王族グッズを売るアンティーク屋




とりあえず、ぶらぶら過ごした後、バスが来るのを待ってバスに乗り込みました。私たちの目的地、ウィディコム・イン・ザ・ムーア (Widecombe in the moor)まで4−5マイルしかないので、歩く人もいるのでは?と思っていたけれど、その考えはとんでもなかったです。



バスはえーっと思うような坂をぐんぐん上り続け、ムーアの中へ。ふと前方を見下ろすと、遠くの谷の合間に美しい教会の塔が見えました。 あそこがウィディコムなのかな〜?と思ったのもつかの間、バスは一気に下り始め、あっという間にウィディコム・イン・ザ・ムーアに到着してしまいました。 ここはウォーキングカントリーなので、歩いてダートムーアを横断する人もいると思いますが、(何の準備もせずに)近いはず だから、、、などと歩いたらとんでもないことになりそうです…。バスの中から遠く眺めたウィディコムの村は、それは美しく、 物語の風景のようでした。車だったら止めて写真を撮れたでしょうに。バギーがなかったらハイカーとして歩いても良かったかな。 いずれにしても、一瞬で消えてしまった風景だったのが、ちょっと残念でした。


ウィディコム・イン・ザ・ムーア


ここ、ウィディコム・イン・ザ・ムーアは小さな村なのに、観光客がいっぱいいました。すがすがしい空気が充満していて、本当に心地がよかったです。あらかじめ調べておいた ティールームに向かい、クリームティーを注文しました。デボンで初めてのクリームティー。心が躍ります♪


クリームティーと遠くにムーア


注文するとあっという間に、スコーンとクロテッドクリーム&ジャムのセットが運ばれてきました。噂に聞いたとおり、クロテッド クリームのテンコ盛り♪うひょー。こりゃ、食べ切れそうにないよ〜…と思ったのですが。やっぱり全部食べてしまいました。 スコーンもジャムもクリームも、、、紅茶もどれも素朴ながら本当に美味しかったです。


クリームはテンコ盛り♪


寒くもなく暑くもなく、本当に心地がよいお天気で、今年の天気の悪さを考えると、本当にラッキーだったな、としみじみと 思いつつ、心地よい風に吹かれながら美味しいスコーンを頬張る私なのでした。


クリームティーをいただいたティールーム




まだ次のバスの時間まで時間があったので、ウィディコムの村を少しだけ歩き回ってみることにしました。小さな村には、いくつかの お土産屋さんと幽霊が出るという噂のInn(旅籠)がありました。Innの前を通っても私は何も感じませんでしたが…。 数軒あるお土産屋さんの中に一軒、比較的お手ごろな(安物の)イギリスグッズを扱うお店があって、 私とだんなと入り浸ってしまいました。だって、安いけれど、ちゃんとイギリスちっくなものばかりなのですもの。ここで、置物やら 来年のカレンダーやら絵葉書やら、、、買い込んでいるうちにすっかり時間が経ってしまいました。あとの数軒をさささ、、、と 見て周り、再びバスに乗って…次の目的地、Haytorに向います。




Haytor


Torとはムーアの中にある岩の塊。もともとダートムーアは全部岩でできており、特に突き出ている岩をTorと呼ぶのです。ダートムーアの アチコチにTorは点在していますが、道路からは外れ、かなり歩かなければいけないところが多いのです。が、このHaytorは、ダートムーアでも 最も近づきやすいTorとして知られています。私は岩の塊はどうでもいい、、、と思ったのですが(笑)、ムーア(原野)には行きたかったので ウィディコム同様にとても楽しみにしていました。

バスは原野のど真ん中でストップ。私たちは降りることになりました。りすちゃんはとても機嫌が悪く、一緒にバスに乗ったおばあさんが「 うわぁ。ベイビーはUnhappyね。私たちもUnhappyよ〜。」と言うので、大変恐縮…。なだめるのに大変だったのでした。 ムーアの中を、無理やりバギーで進む私たち。岩でごつごつしていて大変です。りすちゃんは相変わらず機嫌が悪いし…いやはや。


Haytorからの原野の眺め


岩の塊には興味がない、、、といいつつ、やはり皆が登っていれば自分も登ってみたくなるもの。だんなと交代で登ってみることにしました。 私は新しいウォーキングシューズが快適だったので、さささ〜っとおサルさんのように登ってしまいました。途中、ちょっとまたぐのが大変な 岩の隙間(GAP)があり、皆、飛び越えるのに苦戦していたのですが、私はひょいっと飛んで頂上まで到着。頂上は…すごい蚊(?)の大群で…のんびり、うわぁ〜という ワケにはいかなかったのですが(苦笑)、それでも頂上からの眺めは最高!!蚊を避けるようにして、写真を撮ってみました(上の写真)。

上から降りてくると、だんなが隙間(GAP)があったか?と聞きます。「あったよ、何故?」と聞くと、「降りてくる人、皆がGAPの ことを話しているからさ」と言っていました。だんなは「じゃ、僕はGAPの前 まで登ってくるよ」と言って去っていきました。彼は普通のオフィス靴を履いているので、かなり厳しいに違いありません。


りすちゃんも原野歩き


だんなを待っている間、りすちゃんのバギーの横に座り、ぼーっと遠くの風景を見ていました。ちょっとかすんじゃっているけれど、 遠くまで見渡せる風景は、ちょっとした山の頂上って感じ。オランダにはこういう場所はないので、久々の開放感でした。だんなが 戻ってきた後、りすちゃんをバギーから降ろして、皆でTorの周りを歩いてみました。りすちゃん、急に機嫌が良くなって、 きゃっきゃといいながら歩いていきます。ようするにバギーがいやだったのね…。


しまいにはバギーまで押してしまった


荒野(Heath)と原野(Moor)とは違うものなのでしょうか?私は同じだと思っていたのですが…。8月はヒースが美しく咲き乱れる 季節…ということで、一面ピンクの絨毯を(勝手に)想像していたのですが、ヒースはそれ程咲いていませんでした。もしかしたら、 ほとんど終わってしまった、という可能性もありますが…。それでも、一部ではヒースの花が咲いていて、山のワイルドフラワーが好きな 私は満足でした。


探すとけっこう咲いているヒース


りすちゃんも花の前で(ジュースを飲んで)にっこり




帰るバスの時間を決めてバスの表示も立っていない原野の道のど真ん中でバスを待ちます。ここで待つよう…とは、バスのおじさんに教えてもらったものの、 本当に来るのだろうか?と、少々不安になってしまうくらいです…。すると、程なくバスはやってきて、なんとバスの運転手は、ここで待つよう…とここに来るときに 教えてくれたおじさんだったのでした。おじさんももちろん私たちのことを覚えていたようで(りすちゃんも大泣きしていたしね…汗)、切符を 見せようとすると、「いいよ、いらないよ」といって、私たちを中に入れてくれました。



ルートは再び来た道を(Ashburtonまで)戻り、最終的にはトットネス(Totnes)まで行くというルート。ウィディコムで何人かの人が 乗り込み、少し時間を調整した以外は、ほとんど貸切バス?てな具合に、ぐんぐん飛ばしまくってあっという間にトットネスまで 到着してしまいました。私は少しうとうと、だんなはぐーぐー、りすちゃんもがーがー、、、と3人とも寝てしまい(苦笑)、トットネスの 最終バス停で、二人を起こさなければなりませんでした。


トットネス


トットネスに到着したのは夕方五時頃。日曜日の5時頃、というと、一番人通りが少ないのでしょうか。一応市の中心地と書かれている 商業街(一本道)を歩いてみたのですが、当たり前ながらどのお店も閉まっているし、人通りは全然ないし…で、なんとなく拍子抜け です。ここで夕飯を食べよう、と思っていただけに、レストランらしきお店もまだOPEN前なのか?軒並み閉まっているのには、「どうしたらいいんでしょう?」 と思うくらい。

この街にはお城もあるので、そこでも行ってみようか?と、お城入り口まで行きましたが、もうあと15分で閉まる…ということで、中止。 後で調べると、石段が200段以上…!で、バギーではとてもムリだったので、素直に辞めておいて良かったです(苦笑)。

そんなこんなで散々のトットネス。またもとのバス停付近まで戻り、今度は反対側の川方面に向かってみました。 すると一軒のビストロを発見!「ビストロと書いてあるお店があるよ」と中を覗いてみました。

最初の印象は…なんだか閑散としている カフェ?といった感じ。一度は諦めかけて、橋を渡り始めたのですが、川沿いにテーブルも出ていて、ピザを食べている人が見えました。 「ピザ、食べてるよ。黒板にメニューも出ているし。。。やっぱ、ここにしてみようよ。」というわけで、ここでご飯を食べてみる ことにしました。寒くもなかったので、外で食べることにし、テーブルにつきました。

よく見てみると、あちこちで「予約席」と いう札が置いてあって、なんだか人気店らしい…。メニューやナプキン、フォークなどは自分で取りにいき、注文はバーでする、という バー形式のビストロなのですが、メニューや雰囲気はどちらかというと(イタリアン)レストラン。川側から中を覗くと、 室内の一部はかなりしっかりした「レストラン」というテーブルウェアで、しかもどこも「予約席」の札が…。 カジュアルと少し本格的なレストランが一体となっている?…観察すれば観察するほど、不思議な取り合わせ。。。

私はFresh Trout(マス)を選び、だんなはりすちゃんとシェアできるよう、パスタを選びました。


マス料理


運ばれてきた私のマスは、なんだかすごく大きく本格的。一口口に運んで、その美味しさに感動〜〜〜♪こんな美味しい魚は 久しぶりに食べたわ、、、って感じ。オリーブオイルで味付けしてあるだけなのに、こんなに美味しいとは…Freshと強調してあるだけあって、 ほんと、フレッシュなんでしょう。マスなんてオランダじゃ食べられないので、 なおさらうれしかったりするのでした。


子供たちのカフェ(?)


食べているうちに、予約をしていた人たちも続々と集まり、かなりにぎやかとなりました。ふと周りを見回してみると、子供がいっぱい。 あそこに2人、こっちに4人、そちらは1人…と、どこにも子供たちがいて、テーブルの周りを駆けずり回っている子供たちもいて… これだけ子供がいると、りすちゃん彼らを眺めるのに一生懸命で、静かに大人しく「ちん」と座っているのでした。美味しいご飯で、 手間いらず…。なーんてステキなビストロでしょう。というわけで、すっかり気に入ってしまいました。

大満足の食事を終えて、トットネスの駅に向います。時刻は全然調べてなかったのですが、行ってみると…がーん、40分待ちです。 これはかなり長い…。周りには何もないし、、、と仕方なく、とぼとぼと散歩道を歩くことにしました。何気ない散歩道でしたが、 川沿いの道で、とっても静か。しぃーーんと静まりかえった川を見ていると、大自然の中に来た、と錯覚してしまうような感じでした。 そうこうしているうちに40分が経ち、電車に乗ってプリマスに到着。ホテルに帰って、私がシャワーを浴びている間に、 またお二人さんは寝てしまったらしかったのでした。

 レストランのサイト:Watersidebistro.com
 イギリスの時刻表:traveline.org.uk





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